「フェイスブック 若き天才の野望」でも初期のFacebookに関する部分で紹介されている、Wirehogについての質問がQuoraにありました。回答者は、高校時代にザッカーバーグとともにSynapseを開発し、Facebook CTOを勤めたAdam D'Angelo本人です。

What was Wirehog?

WirehogってのはFacebookが投資を募るときに内輪で使ったネタだって説明を、どこかで読んだ気がしたんだけど、これって実在したプロダクト?まだ使える?

Adam D'Angeloの回答

Wirehogは友だち同士でファイルを共有することができるプロダクトで、2004年から2005年まで招待制でダウンロードできました。ピーク時のユーザ数は10,000人ほどです。Andrew McCollumと私で大部分を実装、Aaron Sittigがデザインし、Mark ZuckerbergがFacebookとの繋ぎ込み、Sean Parkerが一部の製品入力をしました。

Product

Wirehogは全タイプのファイル共有をサポートしていて、特に画像/音楽/動画のサポートに特化していました。実際には、プロダクトのソーシャルな性格と、2004年ごろ友人間での画像共有に適した代替手段がなかったことから、画像が最も人気でした。

Technology

ユーザはまず、友人とのコネクションのみを許可する機能を持つウェブサーバで、固定IPを持たなかったりfirewallを利用しているユーザへの対応機能を持った、Wirehogクライアントをダウンロードします。

クライアントの大部分はPythonで書かれ、サーバサイドはPythonとPHPで実装されました。

当 時、帯域とストレージのコストは今日よりとても高く、ソーシャルネットワークから見込める広告収入は低かったということがあり、中央に集約する形で画像や 動画を共有するのは経済的ではありませんでした。コストが下がり収入が上がるにつれ、それも変わり、Facebook photosやvideoなどの形へと変わりました。結果として、このような製品への需要は、今はあまりありません。

Facebook

2005 年にFacebookに本腰を入れるようになってから、Facebookに集中するために私たちはWirehogをシャットダウンしました。 WirehogはFacebook Platform以前に存在し、ソーシャルグラフの恩恵にあずかることができるアプリケーションの初期の例として機能しました。