最近のFacebookとFTC(連邦取引委員会)との和解について、どんな影響があり得るかは「FacebookとFTCの和解の影響--専門家からは疑問の声」などで紹介されていたり、ザッカーバーグ本人のコメントなども取り上げられていますが、「The Facebook Blog」で公式な声明が出ていたので紹介です。
Our Commitment to the Facebook Community
私は、人々は自分に関わる人々と共有したり繋がりを持ちたがるという考えの元にFacebookを設立しましたが、それを実現するには、誰と共有するのかを完全にコントロールできる必要がありました。
こ の考えは設立当初からFacebookの中核をなしています。Facebookの最初のバージョンを作った頃、私の知っている人の中でweb上にパブリッ クなページを持ちたいと思う人はほとんどいませんでした。怖いことだと思われていたためです。しかし、ページをプライベートなものにできる限り、オンライ ンで友達と共有することは安全だと考えられていました。コントロールが重要だったのです。Facebookでは、コントロールするためのツールが当初から 揃っていました。だからこそ、Facebookは世界最大のオンラインコミュニティになったのです。私たちは、安心して実生活のものごとを共有するのを簡 単にしてきました。
それ以来、私たちは色々なツールを追加してきました。たとえば、写真共有、グループ作成、友達の投稿へのコメ ント/いいね!などで、最近では一緒に音楽を聞いたり動画を見ることさえできるようにしました。それら新しいツールを出すたびに私たちは新しいプライバ シーコントロールを増やし、あなたが共有するものごとを誰が見るのかについて、完全なコントロールを持ち続けられるようにしてきました。それらのツールと コントロールのおかげで、人々は数年前よりも多くのものごとを共有するようになったのです。
全般的に言って、透明性とプライバシーコントロールの提供に関して上手くやってきたと思います。
しかしながら、多くの過ちを犯してきたことも認めなくてはなりません。特に、4年前のBeaconや2年前のプライバシーモデルの変更が、私たちの業績の印象を悪くしてしまっています。
単 一のサービス上で、数億人の人々がオンラインで個人情報を共有することについて、多くの人がもともと懐疑的であることも理解しています。たとえプライバシ 絡みの記録が完璧だったとしても、自分たちの情報がどのように守られているのかについて、多くの人が疑問を感じることだと思います。これを考えるのは重要 なことで、コミュニティとユーザの信頼の管理者となることが何を意味するのか考えずに過ごす日はありませんでした。
あなたが預ける情報に関して、Facebookは常に透明性を保つようにつとめてきましたし、人々に共有の閲覧とそのコントロールを与えるツールを作ることにかんしてインターネットをリードできました。
しかしながら、常により良い方法が存在するものです。私は、Facebookがプライバシに関する透明性とコントロールについての模範となれるよう、努めてきました。
成 長する過程で、Facebookにユーザの声に耳を傾けるよう最善を尽くしてきました。また、取締官、支持者、専門家達と話し合い、私たちのプライバシ管 理とポリシーを伝えたりしました。最近では、この業界の新しいプライバシ基準を形成することについて、連邦取引委員会がGoogle、Twitterと協 定を結びましたが、今日、Facebookも加わりました。この協定は、アメリカ国内および世界の企業のプライバシ問題への取り組みに関してフレームワー クを作るものです。
Facebookにとってこれは、私たちがこれまで行おうとしてきたこと、そしてこれからも行い続けること(誰があなたの情報を閲覧できるのかコントロールできるツールを提供し、意図した人にしか見えないようにすること)に関しての長期的な取り組みを公式に表すものです。
この18ヶ月に限っていえば、Facebook体験をコントロールするための新しいツールを20個以上発表してきました。以下の一覧はその一部です。
• 新規投稿時に閲覧対象者を簡単に選択する機能
• 既存の投稿に対するインラインでのプライバシコントロール
• 他ユーザが指定したタグがプロフィールに表示される前にレビューする機能
• 簡単に作成して自動運用できる友達リスト
• 少ない人数で共有できる新しいグループプロダクト
• 他ユーザとして自分のプロフィールを閲覧するツール
• 情報を安全に保つツール(double login approvalなど)
• プライバシ設定のモバイル版
• 自分のデータをダウンロードする簡単な方法
• アプリケーションがアクセスできる情報をコントロールする新しいダッシュボード
• アプリケーション追加後、そのアプリケーションが何をできるかコントロールするパーミッションダイアログ
• より多くのプライバシー教育の資源
事 実、プライバシ問題は私たちの開発に深く組み込まれていて、数万台ものサーバが、Facebookページを形成する数百、数千もの情報の断片が正しく繋ぎ あわさるよう働いています。これには、ページ上の個々の投稿、投稿ごとのタグ、個人名にホバーして現れる共通の友人なども含まれます。私たちはプライバシ に絡むアクセスチェックを文字通り数百億回も一日にチェックして、あなたの情報が望む相手にだけ表示されるようにしています。これらのプライバシ原則はプ ログラムの奥深くに書かれているものです。
連邦取引委員会との協定以前にも、Facebookは連邦取引委員会の挙げる多
くの懸念に対応してきました。たとえば、2年ほど前の2009年12月にキャンセルしたVerified App
Programに関する懸念などです。広告出稿者に対して、リファラーURLからユーザIDが渡ってしまっていた問題に関しても、一年以上前の2010年
5月に対応しました。
これらの変更に加えて、連邦取引委員会は内部処理の改善も勧めてきました。私たちはその考えを受け入れ、既存のプロダクト開発手順で行うプライバシレビューを改善し、形式化しました。また、今後は、隔年の監査を実施し、すでに決定した義務を果たしていることを確かめます。
さらに、義務が正しく果たされることを明確にするため、今日から有効となる施策として二つの役職を新設します。プロダクトの開発やシステムのセキュリティに関するものと、取締官や政府機関、世界中のプライバシ関連組織と強調して働くものです。
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Erin EganはChief Privacy Officerとなります。Erinは、Covington &
Burlingでプライバシとデータセキュリティの実施に関してパートナー/co-chairとして働いた後、最近Facebookに入社した人物です。
彼女の職歴上、Erinはプライバシ/データセキュリティ/スパム/スパイウェアやその他の消費者保護に関する立法と規定化に深く関わっています。オンラ
インプライバシの議論や情報公開に関して彼女がリードし、世界中の取締官、議員、専門家、学者からのフィードバックをFacebookの運用とポリシーに
反映させることとなります。
- Michael RichterはChief Privacy Officer, Productsとなります。彼は今現在、私たちの法律チームのChief Privacy Counselをつとめていて、新しい役職では、彼は私たちのプロダクト組織と繋がって内部のプライバシーレビューを改善して形式化して行きます。彼と彼 のチームは、ユーザコントロール、プライバシデザイン、透明化の原則がFacebookプロダクト開発手順とプロダクト自身に正しく反映されることを確か にします。
これら二つの役職は、プロダクトとポリシー両方にプライバシコントロールが組み込まれることを保証する手順を確立するものです。プライバシ問題に詳しい強力な人材2人をこの役職に付かせることができて、私は誇りに思っています。
今
日の発表は、私たちのプライバシと共有のコントロールを提供する取り組みを正式にするものです。また、あなたが望む形でのみ情報が共有されることを保証す
るものでもあります。Facebookの創設者/CEOとして、この実践において共に働くことを楽しみにしています。これにより、オンラインで情報共有す
る際のプライバシコントロールに関して、Facebookがリーダーとなれることが私の望みです。
最後にもう一 度、私がFacebookを創設した時の取り組みを明言します。私たちは、あなたがお互いや世界と共有するツールを作ることに関して、日々最善を尽くして いきます。私たちは、共有する新しい方法を作り出し、あなたとあなたの情報を守る方法の提供に関しては世界のどの企業にも負けないよう、サービスの改善を 続けていきます。